ある友人のHP日記より

sbekay2004-08-27

長らく日記ご無沙汰
at 2004 06/24 13:53 編集

ほぼ4ヶ月近くもHPの更新をサボってしまい申し訳ありません。
遅くなりましたが、その間の事情を言い訳がてら お話します。

家内が直腸癌になって手術を受けてから もう4年になります。
その後、約1年半の経過は良好だったのですが、腹部と肺に
転移が発見され、抗がん剤の治療を受けることになりました。
最初は治療効果も上がり半年後の一昨年の暮れには、跡形も無く
癌が消えたので、大喜びで二人で『タイ旅行』にも出掛けました。

しかし数ヵ月後には再発し、抗がん剤を変えたりしましたが
昨年の7月に国立病院では『もう保険薬は効かなくなったので
これ以上の治療は出来ない。余命は後 数ヶ月』と言われました。
そこで凡ゆるツテを辿って調べたところ、沼津市内の私立病院で
サリドマイドを使った治療をしているところが見付かりました。

ご存知の様にサリドマイドは妊婦が服用して奇形児が生まれた
ことで日本では医薬品としては認可を取り消された薬です。
しかしサリドマイドは急激な血管の造成を妨げる作用が有り
癌の成長には胎児の発生過程と同じく血管の造成が必要なので
これを抑えることで癌の成長を阻止できるのだそうです。
この効果に依り既に欧米では抗がん剤として認知されています。

そこで昨年の8月,9月の2ヶ月 入院して治療を受けました。
その後も2回ほど通院しましたが、片道 220 Km の距離なので
点滴だけは近くの病院に、お願いしていました。

ところが今年の初めごろから頭痛を訴える様になったので
漢方薬を処方してもらい服用していましたが、効果が無いので
脳のCT撮影をしたところ、恐れていた脳へ転移していたのです。

脳腫瘍には放射線治療しか無いので、3月に那須(栃木)の
病院へ連れて行き、前処理として最初は全脳照射を受けました。
2週間の治療で元気に退院したのですが、10日後ごろから
脳内にできた浮腫が脳を圧迫する様になり本番の脳腫瘍に対する
局部(集中)照射の手術の前に意識が飛ぶ様な状態になりました。

朝 2階から降りようとしたのですが、立てなくなってしまい
私が肩を貸して下へ降りようとしたときに、踊り場で突然
私に寄り掛ってきたので、掴まる所も無く二人とも転落しました。
家内は意識が無く力が抜けていたのが幸いしたのか軽症でしたが
私は腰を強打して腰椎の圧迫骨折、二人とも救急車で入院。

私には生まれて初めての入院で、1ヶ月は入院、3ヶ月は安静と
と言われましたが1週間後には痛みが取れたので強引に退院。
家内も『独りじゃ寂しい』と言って、追っ掛けて退院しました。

家内が早く集中照射の手術を受けたがるので、約10日後には
私が独りでワゴン車を運転して6時間かけて再た那須の病院まで
連れて行き、約1週間の治療を受け、お陰様で無事 退院しました。

残った腹部と肺の治療ですが、サリドマイドだけでは心配なので
再た沼津の病院に行き、保険外の薬の点滴のために1週間入院
1週間自宅を続けて3回が終了したところです。

この薬の副作用は吐き気と食欲が無くなることで、貧血気味に
なったのか先日も近所で買い物中に倒れてしまい、再た救急車の
お世話になってしまいました。今は帰宅していて心配はありません。
この先どうなるかは分かりませんが、家内は前向きで明るいので
二人とも希望を持っています。

これからもHPは続けるつもりなので、今後とも皆さん宜しく♪